規格ガイド2026年4月19日11分で読めますHommer Zhao · Technical Director

ブレーカー容量と電線サイズ早見表: 過電流保護と導体を正しく合わせる方法

NEC 240.4、310.16、210.19 と IEC の考え方をもとに、ブレーカー定格と電線サイズの正しい決め方を解説します。

ブレーカー容量と電線サイズ早見表: 過電流保護と導体を正しく合わせる方法

電気工事でよくある失敗は、最初にブレーカーを決めてから簡易表に当てはめて電線を選ぶことです。正しい順番は、負荷電流、連続運転、端子温度定格、施工条件、電圧降下を確認し、その後で導体とブレーカーを決めることです。

電線サイズの判断は、単なる「暗記表」ではありません。NEC 240.4 は導体保護、310.16 は許容電流、210.19 と 215.2 は最小導体の考え方を示しています。IEC 系でも同様に、設計電流、導体許容電流、保護装置整定値、電圧降下を一体で考えます。

先に押さえるべき要点

  • 15A、20A、30A などの標準ブレーカーは出発点であって、最終回答ではありません。
  • 連続負荷は 125% で確認する必要があり、見かけ上は足りる電線でも実務上は不足することがあります。
  • 長距離回路では電圧降下のために電線を太くしても、ブレーカー定格はそのままのことが多いです。
  • 空調機器やモーター回路では、一般分岐回路とは違い、銘板の MCA / MOCP を必ず確認します。

NEC と IEC が求めていること

米国案件では NEC 210.19(A)(1)、215.2(A)(1)、240.4、240.6(A)、250.122、310.16 の組み合わせが基本です。最小導体、標準ブレーカー定格、接地導体、許容電流表の使い方をここで整理します。

海外案件でも考え方は同じです。導体許容電流は設計電流以上で、保護装置は導体を損傷させず、故障時の遮断と電圧降下も満たさなければなりません。National Electrical CodeCircuit breakerInternational Electrotechnical Commission の背景理解は実務でも役立ちます。

“20A なら 12 AWG” という暗記だけでは不十分です。連続負荷 125%、端子温度定格、電圧降下まで同時に見て初めて、安全で再工事のない設計になります。 — Hommer Zhao, Technical Director

よく使うブレーカーと電線サイズの目安

下表は一般的な銅線・アルミ線回路の初期選定用です。最終判断では端子定格、周囲温度、束ね本数、銘板条件を必ず確認してください。

BreakerCuAlTypical UseCode
15A14 AWG12 AWGLighting240.4(D)
20A12 AWG10 AWGGeneral receptacles210.19
30A10 AWG8 AWGWater heaters310.16
40A8 AWG6 AWGRanges / HVACNameplate
50A6 AWG4 AWGEV / feeders125%
60A6 AWG4 AWGSubpanels250.122

数字で見る 3 つの実例

キッチンの 20A 小型家電回路

120V で 16A の連続負荷なら、16A × 125% = 20A です。通常は 20A ブレーカーと 12 AWG 銅線が出発点になりますが、距離が長ければ 10 AWG へアップサイズすることがあります。

4500W / 240V の電気温水器

4500W ÷ 240V = 18.75A です。18.75A × 125% = 23.44A になるため、実務では 30A ブレーカーと 10 AWG 銅線になることが多く、20A / 12 AWG では足りません。

60A の離れ車庫フィーダー

60A フィーダーでは、相線と中性線に 6 AWG 銅または 4 AWG アルミを使うケースが一般的です。機器接地導体は NEC 250.122 に従い 10 AWG 銅が基準になります。150 フィート級では電圧降下対策でさらに太くする場合があります。

MCA / MOCP

HVAC and motor circuits can follow manufacturer nameplate values instead of the most simplified breaker-to-wire chart logic.

電線を太くしたからといって、ブレーカーまで大きくしてよいわけではありません。電圧降下対策のアップサイズと過電流保護の定格は別の話です。 — Hommer Zhao, Technical Director

よくあるミス

  • ブレーカー容量だけで電線サイズを決め、連続負荷 125% を見落とす。
  • 90°C の電線だからといって、端子が 60°C または 75°C 定格でも 90°C の許容電流をそのまま使う。
  • 過熱安全だけを見て、3% の分岐回路電圧降下や 5% 合計推奨を確認しない。
  • 空調・圧縮機・モーター回路で MCA / MOCP を見ずに、一般回路ルールを当てはめる。

Ampacity and voltage drop checks should always be used together for long runs, EV circuits, detached buildings, and heavy continuous loads.

If your project includes grounding changes, also compare the breaker with the recommendations in the grounding guide.

FAQ

20A ブレーカーなら必ず 12 AWG ですか?

一般的な銅線分岐回路ではそうですが、アルミ線、温度補正、長距離、機器例外があると結果は変わります。NEC 210.19、240.4、310.16 を合わせて確認してください。

18.75A の負荷なのに 30A ブレーカーになるのはなぜですか?

連続負荷は 125% で見るためです。18.75A × 1.25 = 23.44A となり、20A 標準定格を超えるので 30A を使うことがあります。

距離が長いときはブレーカーも大きくしますか?

通常はしません。多くの場合は電圧降下対策として電線だけを太くし、ブレーカーは元の設計定格を維持します。

アルミ線は銅線と同じサイズで使えますか?

通常は使えません。アルミは抵抗が高いため、同じ電流なら 1 サイズ以上大きくすることが一般的です。60A フィーダーで 6 AWG 銅に対して 4 AWG アルミという組み合わせが代表例です。

HVAC の MCA と MOCP はどう使い分けますか?

MCA は最小導体選定、MOCP は許容される最大保護装置定格を示します。NEC 440 系の機器では両方を確認しないと誤設計になります。

DIY で最初に使うべきツールは何ですか?

まず電線サイズ計算機で基礎サイズを確認し、その後に許容電流計算機と電圧降下計算機で再確認するのが安全です。

検査で問題になるのは、式の暗算ミスよりも、端子温度定格、補正係数、機器銘板例外を一つの判断に統合していないことです。 — Hommer Zhao, Technical Director

Summary

ブレーカーと電線サイズの関係を正しく理解すれば、単純な暗記表に頼らず、住宅・商業どちらの回路でも一貫した判断ができます。

連続負荷、許容電流、電圧降下、銘板例外を順番に確認し、最後に標準ブレーカーへ落とし込むことが、再工事を減らす最短ルートです。

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